ももこ

瑠美子
菜摘
 

「開花宣言から１週間。JRのさくらだよりと
天気予報を見て、今日行くことを決定」
「遠いところまで行くみたいだけど」
「風景に対して無類の強さを誇るレンズの、
試し撮りも兼ねてるそうだ」

ももこ
瑠美子
ももこ

菜摘

「いつかのお散歩で来たところに近いね」
「階段の多いところね」
「お姉ちゃんと瑠美子さんで抱き合って
転げ落ちてみる？」
「話を戻すな」

ももこ

菜摘
 

「山の上の展望台。見下ろすと、海峡と
橋が見える」
「大和のロケセットがあった場所も、
ここから見えるんだが」

菜摘
ももこ
瑠美子

「違う方向も撮る。これが例のレンズだ」
「めちゃくちゃに広く撮れるね」
「覗いた時の違和感がすごくて笑っちゃった」

ももこ
 

「文学のこみち。いろんな文豪の句が
石に刻まれてる」

瑠美子
菜摘

ももこ

「誰の？漢詩っぽいけど」
「頼山陽。竹原に行ったときにも色々
出てきたが」
「知ってる人は、半分ぐらいかな」

菜摘
瑠美子
菜摘

「十年近く前の地方巡業記念」
「今も現役の関取って少ないわね」
「選手生命（？）が短いスポーツだしな」

ももこ
菜摘

ももこ
菜摘

「右下、歪んでない？」
「超広角レンズはこんなもんだ。これはまだ
ましな方らしい」
「そこに人入れちゃダメだね」
「人物をこんな広角で撮ることはないだろう」

瑠美子
菜摘

 

「やっぱり右下が歪んでる」
「それを差し引いても、キットレンズでは
どだい無理な構図を取れる。それで十分
なんだろう」

瑠美子

菜摘
 

「さっきのところから25km程度走ると、
こんなところ」
「復元されただけなんでおもしろみは
少ないが」

菜摘
ももこ
菜摘

「見上げるように撮る」
「白飛びしてるね」
「曇天の風景は露出が難しい」

瑠美子
菜摘
 

「やっぱ、寄るのね」
「中古は水物だが、先週とあまり変わら
なかったな」

菜摘
瑠美子

ももこ

「すっと戻ってきて、さくらの名所へ行く」
「ほとんど歩かずに花見の広場に行ける
みたいね」
「満開には、少し早かったみたいだが」

ももこ
菜摘 

「こんなところに選挙カー？」
「人の集まるところにはどこでも来るんだな」

菜摘
瑠美子
菜摘
ももこ

「で、本日の終着点」
「後ろにどっかで見た橋があるんだけど」
「これも以前じゃ撮れなかった構図だ」
「レンズ様々ね」