菜摘
瑠美子
沙也香 

「京都旅行に、一泊二日で行ってきます」
「明日は平日だよな」
「春休みの学生には関係ないけど」

瑠美子
菜摘
 
 

「この日にオープン」
「窓際にある一人用のテーブルには、すべてコンセントが装備されていた。場所の性格上ニーズが多かったんだろうな」

 沙也香

「東京は銀の鈴、広島は金の鈴」

瑠美子
菜摘

「狙った？」
「乗れるなら狙う。全席禁煙だしな」

菜摘
沙也香

「でもこれだけしか置かないんだけど」
「どの車両でもよかったんじゃ？」

瑠美子
沙也香

「１時間半で到着」
「しばらく、逆方向からの連れを待ちます」

沙也香
 
菜摘

「嵐山の渡月橋。昨日の大雨のせいでかなり増水してる」
「橋のたもとで、とりあえず撮影」

瑠美子

「野宮神社。『源氏物語』にも登場してる」

菜摘

沙也香
瑠美子

「『黄金の国』と紹介されたのは、これができるよりも前なんだが」
「他に金色の建物ってあった？」
「中尊寺金色堂」

沙也香

「『登竜門』にちなんだ滝」

瑠美子
 

「移動して、二条城。江戸時代はここで終わりを告げたそうで」

菜摘


 

「元々は、今立っているところに天守閣があった。城自体が江戸時代に作られたものだから、天守閣が用意されたのは形式上だけなのかもしれない」

瑠美子
菜摘
 

「あれ？どっかでみたパソコン……」
「昨年夏に所有していたLOOX。今回の連れは、それを売った人だったりする」

瑠美子

「最後の一区間だけ逆走する特急列車」

菜摘
沙也香
 

「夕食はぶりづくし」
「この後どんどん増えるんだけど、写真撮り忘れてる」

沙也香
瑠美子

「二人なら、八畳で十分」
「共通の話題に花を咲かせる」

瑠美子

「翌日の朝食。すでに食べ切れません」

沙也香

瑠美子
菜摘

「家族風呂。洗い場は一人ずつお使いください」
「そろそろ、その身体にも慣れた？」
「慣れたくねえ。大きなお世話だ」

菜摘
沙也香
 

「二カ所は制覇」
「お連れさんは３カ所とも制覇しているそうで」

沙也香 

「ホントは奥まで行きたかったけど」

沙也香

瑠美子
菜摘

「あまり遠くまで行くと京都で回れなくなるからこのへんまで」
「山の方に行くと股覗きができるらしいわ」
「股覗きキティだけは買って帰る……」

瑠美子
沙也香

「行きと違って新型車両」
「走ってる時間帯がいまいちなのよね」

菜摘
瑠美子

「京都に戻って、まずは東寺へ」
「たまたまフリマらしきものが開かれていた」

沙也香
菜摘

「この視点…………まさか人力車？」
「乗ってみた（笑）」

菜摘

沙也香
瑠美子
菜摘

「清水の坂で乗って、１時間コース。途中で八坂神社に寄ってみる」
「右の方に『美御前社』ってあるみたい」
「菜摘、行くわよ」
「おっおい」

菜摘

 

「乗る前に『コントだと確実に後ろへ倒れて後頭部を打つ』って話したんだが、その辺の対策はしっかりされているらしい」

沙也香
瑠美子
菜摘
沙也香

「転ぶの厳禁」
「三年以内に死ぬらしいわね」
「まだ入れ替わる方がましだ」
「…………先日の尾道のね」

菜摘
沙也香

瑠美子

「強烈な逆光。撮影が困難だ」
「もう少し遅かったら桜が満開だったんだけど」
「舞台から飛び降りたらまずあの世行きね」

瑠美子
沙也香

「そこ、持参したペットボトルに入れない」
「横ではペットボトルに詰めて売ってた」

菜摘

「駅に戻って時間があったので、一服」

瑠美子
沙也香

「帰りも狙ったのね」
「１時間に１本は走るんだから」