菜摘
くるみ
菜摘
 

「今回は俺もついてきます」
「さて菜摘ちゃん、これ何かわかる？」
「国鉄色０系新幹線。JR西日本も粋な
ことしてくれますね」

くるみ

菜摘
 

「博多〜新大阪の運行。編成は短く
なったけど、ここは昔を思わせるわね」
「くるみさん、そんなに年食ってない
でしょう」

くるみ

「というわけで、出発」

菜摘
くるみ

 

「狭っ」
「昔はこれが普通だったんだけどね。
それでも載ってしまうThinkPad。選んだ
甲斐があったわ」

くるみ

菜摘
 

「岡山で下車して寝台へ乗り換え。
サンライズ連結作業中」
「普段だとこんな時間にならないから、
まず乗ることはないんですけどね」

くるみ

「寝てる間に連れてってもらうに限る」

菜摘

くるみ

「ここって、シングルデラックスじゃない
ですか！？」
「９割方あたしの趣味なんだけどね」

くるみ
菜摘
くるみ

「で、翌日に到着」
「普段と違うところですね」
「これまでたまたま、来ることがなかった」

菜摘

「でも朝食はどこでも同じ」

くるみ

「その日の夕食。食べ過ぎた」

菜摘 

「ホテル前。研修施設からほど近い」

くるみ
菜摘
くるみ

「なぜにアヒル！？」
「穴が開いてたみたいです」
「って、浮かべたの？」

菜摘

「行列のできるドーナツ販売所」

くるみ
菜摘

「並んでるとできたてをくれたりする」
「できたてって店には出せないんですよね」

菜摘
くるみ

「『オモロー』なものは売ってました？」
「残念ながら」

くるみ
菜摘

「昔、交通博物館のあった辺り」
「建物だけは残ってるようで」

菜摘

「今回はスルーですか」

くるみ

「十数年ぶりかな」

菜摘 

「とりあえず、先に腹ごしらえ」

菜摘
くるみ

 

「年代を感じますね」
「普通の展望台へ行くエレベーターは
リニューアル中だったけど、こっちは
開業の頃のテイストが見える」

菜摘
くるみ
 

「地上、250mですか」
「ただ高いだけなら他にもあるんだけど、
なんかここって『別格』よね」

菜摘

くるみ

「連れはコミケの混雑を心配してた
みたいですけど」
「８年先っ（笑）」

くるみ

「昔、買ったことがあるわ」

くるみ
菜摘 

「降りる？」
「遠慮します」

菜摘
くるみ

「地上150mの直下を見渡す」
「よっぽど怖い」

菜摘

くるみ
菜摘
くるみ

「土管のすぐ左に10コインがあるん
ですよね」
「詳しいじゃない」
「よく見るとルイージって所がネタかも」
「……ホントだ（笑）」

くるみ
菜摘

「いおりん、間違いなく突っ込んでいくわ」
「タワー限定のは品切れらしいですよ」

菜摘
くるみ

「ノッポン（弟）」
「兄は悪役です（違）」

菜摘

「新幹線の出発までお茶」

菜摘
？？
菜摘
 

「今回出会った連れ」
「……女性らしさとはなんでしょうか」
「男とか女とかいう前に、俺は俺でありたい
と思うけどな」

くるみ
菜摘

「どういうこと！？」
「俺、元々男だったんですよ」